こんにちは!東大理科2類1年のファッフォイです!
僕は過去問を使って対策をやる前は東大物理の点数は10点くらいでしたが、過去問演習を1ヶ月で25年分やったところ、本番では40点を超えていました。
この記事では、その経験をもとに
- 東大物理の傾向
- その対策法
- 実際に使った参考書
について、説明していきます。
ぜひ最後までご一読ください。
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理科科目の試験時間について
東大では、理科は2科目を選択して受けないといけないのですが、1科目ごとに制限時間が与えられるのではなく、2科目で150分、という風に与えられます。
ですから、その2科目間の時間配分のバランスは、受験生が勝手に決める事が出来ます。解く順番も、受験生次第です。
これらの時間配分には、必勝法的なものは存在せず、同じ2科目でも、人によってバラバラです。
例えば物理化学選択の場合について。
物理は一発で思いつかない時は時間をかけても思いつかないし、化学は時間をかければ計算問題を得点出来る、という理由で物理60分、化学90分で解いた僕もいれば、
物理は得意で化学は苦手だから、物理を得点源にしたい、という理由で物理80分、化学70分で解いた僕の友達もいます。
(ちなみに面白いことに、本番では2人とも時間をかけた科目の方が点数は低かったです。)
時間配分については、解く本人がどう思うかによりますから、まずは75分75分で解くようにしてみて下さい。
その中で、「もう少し時間があれば解けた」という事や、「こんなに時間あったのに解けなかった」という事を指標にして、上手く調節して、適切な試験時間を探してみてください。
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物理の大問について
物理では、大問が3つあります。
僕が東大の物理25ヶ年をやっていて思ったのは、
力学で大問1つ、電磁気で大問1つ、熱力学か波動で大問1つ
というのが基本的なスタイルかなという感じです。
ただし、25ヶ年の中で2つだけ原子物理の問題も入っていたので、原子物理は絶対に出ないというわけではなく、稀に出題される可能性もあるということを覚えていて下さい。
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問題の内容について
東大の物理では、思考力を問う問題が多いような気がします。
思考力を問うというのはどういうことか?
問題を解くときに、見たことがあるからという理由で適当に公式に当てはめるのではなく、
「どうしてその考え方を使う必要があるのか?他の解き方では出来ないのか?」
などといったことを追求して解く事を要求しているという事です。
原子物理の問題があまり出題されないのは、暗記などが多く、あまり思考力を必要としないからではないか?と思います。
さて、思考力を問うために、東大の問題では、
「一見しただけでは見たことがないような問題」
がよく出題されます。問題で使う状況や、器具が異なるために、何をして良いかわからないという状況になる事も多いでしょう。
そういう時には、その問題の状況の本質的な部分を考えることによって、今まで習った何らかの現象と同じ事を聞かれているということを認識する必要があります。というよりは、そのことを認識出来るようにトレーニングをする必要があります。
そのためには、市販の問題集をやるよりは、実際に過去問を解く事が重要です。
もちろん、市販の問題集で基礎を固めるのは重要なので、しっかりとやりましょう。しかし、東大入試本番が近づくにつれて、
「初見の問題の本質的な意味を一瞬で見抜く能力」
を身に付ける事が必要になります。
ですから、東大物理の過去問をやる際には、必ず時間を測るようにしましょう。
また、過去問演習を始める時期の参考として、僕はセンター試験終了後に、25年分を解きました。
私立入試などの予定がない日には、必ず1年分を解くということを決めて、取り組んでいました。
25年分を解いて僕が思ったのは、
「昔から最近に近づくにつれて問題量がだんだん増えてきている」
という事です。最近の問題では、問題を解くスピードも要求されています。
それによって、僕が受験期に失敗したのは、
「最近の問題から順に解いたせいで、入試本番が近づくにつれて問題量が少なくなっていく」
という事です。
ですから皆さんには失敗して欲しくないので、次のような事を提案します。
「自分が入試本番までに解く過去問の年数を決めて、それらの問題を、古い順に解いていくこと」
これを、実践してみて下さい。
例えば、25年分全て解き切るとするならば、東大の問題に慣れていない頃に、古い年の問題量が少ないものを解き、入試本番が近づくにつれて、最近の問題量と同じような問題を解くという事です。
もし14年分しか解けないのに、25ヶ年の1番古い問題から始めてしまうと、最近の問題が解けないという、非常にもったいない事をすることになります。
ですから、自分が何年分解けるのかをしっかりと計算して、計画を立てて、取り組んで下さい。
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分野別の対策
ここからは各分野について、対策法を示していきます。
力学
力学では、見たことがないような設定の問題がよく出てきますが、本質的な事は何かを考えると、比較的簡単に解法は見えてくるようになります。
例えば、2体問題を考える時。
「2体問題を考えるときは運動量保存則を使う」と適当に暗記するのではなく、
「なぜ全体で考えるのか?」
を追求しましょう。この場合では、
「1つずつの物体で見ると、2物体間の内力の大きさがわからないから、力積や仕事が計算出来ないため」
というのが理由になりますね。
したがって、それぞれの物体の運動方程式や運動量変化やエネルギー変化の式を足して、±で打ち消しあう事によって、全体の運動量保存則とエネルギー保存則を考える、というように、解法は自ずと見えて来ますね。
電磁気
電磁気では、
「基本的な事を、様々な形式の問題で聞いてくる」
というものと、
「今まで扱ったことがないような器具を、使い方を教えてあげるから、使ってみてごらん」
というものがあります。
前者では焦らずに、本質的な意味を考えて解けば良いのですが、後者では流石に戸惑うと思います。
前者の例としては、2016年の交流回路の問題、後者の例としては、太陽電池、ネオンランプなどの問題です。
後者の問題では、明らかに使った事のない道具が出題されていますが、その性質については、全て問題文で書いてくれているはずです。そして、書いてある情報だけで解けるようになっているはずなので、落ち着いて問題文を読み、問題を解くように心がけましょう。
熱力学
装置が年度毎に変わっているだけで、考え方はだいたい同じような気がします。
熱力学では使える手段がかなり限られているので、基本的な方針はあまり変わらないと思います。
アドバイスとしては、
状態方程式などの式は、しっかり答案に書き残しておく
事を挙げておきます。
波動
波動の問題は初見では難しいように見えますが、何年も解いているとわかるのですが、結局は距離差、位相差に帰着させる問題が非常に多いです。
ですから、何年分か解いて慣れておけば、本番で動揺する事もなくなるでしょう。
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使った参考書
・【東大生が書いた】セミナー物理の使い方・レベル・評価・勉強法【物理の基礎固め】
・【受験生のバイブル】物理重要問題集はいつから使うべき?使い方とレベル
使ってはいませんが、他にも東大物理対策の参考書には下記のようなものもあります。
まとめ
各分野のコメントで書いたのは、あくまでも参考で、それ以外の問題が出ないと言うわけではありません。
東大物理は、少しクセのある問題が多いです。
ですから過去問をやる事は非常に意味のある事だと思います。
しかし、時間制限をつけずにやった過去問演習は、あまり意味がありません。最近の問題では、少ない時間で多くの問題をこなせる力も必要となってくるからです。
また、過去問1年分の選び方ですが、必ずしもその年の3題を選ばなくても良いかと思います。
力学から1題、電磁気から1題、波動or熱力学から1題、というように3題を選んで、1年分として演習をして良いと思います。
僕も過去問演習をやる前は10点くらいでしたが、過去問演習を1ヶ月で25年分やったところ、本番では40点を超えていました。
正しい過去問演習をして、自分の物理力を合格レベルまで引き上げましょう!
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