東京大学

東大生が教える東大化学の傾向・対策とおすすめ参考書

東京大学

2022年6月15日

こんにちは!東大理科2類1年のファッフォイです!

この記事では、

  • 東大化学の傾向
  • その対策法
  • 実際に使った参考書

について、説明していきます。

ぜひ最後までご一読ください。

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理科科目の試験時間について

時間配分

東大では、理科は2科目を選択して受けないといけないのですが、1科目ごとに制限時間が与えられるのではなく、2科目で150分、という風に与えられます。

ですから、その2科目間の時間配分のバランスは、受験生が勝手に決める事が出来ます。解く順番も、受験生次第です。

これらの時間配分には、必勝法的なものは存在せず、同じ2科目でも、人によってバラバラです。

例えば物理化学選択の場合について。

物理は解法が即座に思いつかない時は時間をかけても思いつかないし、化学は時間をかければ計算問題を得点出来る、という理由で物理60分、化学90分で解いた僕もいれば、

物理は得意で化学は苦手だから、物理を得点源にしたい、という理由で物理80分、化学70分で解いた僕の友達もいます。

(ちなみに面白いことに、本番では2人とも時間をかけた科目の方が点数は低かったです。)

時間配分については、解く本人がどう思うかによりますから、まずは75分75分で解くようにしてみて下さい

その中で、「もう少し時間があれば解けた」という事や、「こんなに時間あったのに解けなかった」という事を指標にして、上手く調節して、適切な試験時間を探してみてください。

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化学の大問について

化学の大問は、3つです。問題の種類としては、東大の化学25ヶ年を参考にすると、

理論化学

無機化学

有機化学

融合問題

の4つに分けられます。

この融合問題とはどういうものかというと、

理論化学と無機化学(または理論化学と有機化学)が、1つの大問の中で融合されて出題される、といったような感じです。

僕が25ヶ年を解いて思ったのは、

理論化学と有機化学が非常に多くて、無機化学は非常に少ない

という事だったので、おそらく融合問題では無機化学と理論化学の融合が非常に多いのだと思います。

問題の内容について

内容

東大の化学では、短い試験時間の中で、多くの問題を解かなければならず、なおかつ計算問題が非常に多く、計算問題では四捨五入を要するような、割り切れない計算が多いので、かなり大変です。

計算問題に取り組むにあたっては、有効数字についての理解を深めておき、どこまでの計算をして、どの桁を四捨五入して使って良いのか、という事を体に染み込ませておく必要はあると思います。

無駄な計算をしてしまったり、桁が足りなくて計算し直したりする事、これらは東大化学では命取りとなります。

計算が苦手な人も、時間に制限をかけて取り組む事によって、急いで計算するという能力がついてくると思います。実際、東大化学の計算は結構面倒なので、嫌でも計算力はついてくると思います。

また、問題に取り組むにあたっては、式を立てる必要があるのですが、これについては、問題集の問題とそんなに変わらないと思います。強いて言うなら、東大の平衡の問題は、非常に複雑なので、式を立てるのが大変かもしれません。

そのような問題に対応するためにも、実際に過去問を解いてみて、

「初見の問題を一瞬で立式する能力」

を身につける必要があります。そのためにも、過去問演習は、時間に制限をつけて取り組みましょう。

また、過去問演習を始める時期の参考として、僕はセンター試験終了後に、25年分を解きました。

私立入試などの予定がない日には、必ず1年分を解くということを決めて、取り組んでいました。

25年分を解いて僕が思ったのは、

「昔から最近に近づくにつれて問題量がだんだん増えてきている」

という事です。最近の問題では、問題を解くスピードも要求されています。

それによって、僕が受験期に失敗したのは、

最近の問題から順に解いたせいで、入試本番が近づくにつれて問題量が少なくなっていく」

という事です。

ですから皆さんには失敗して欲しくないので、次のような事を提案します。

「自分が入試本番までに解く過去問の年数を決めて、それらの問題を、古い順に解いていくこと」

これを、実践してみて下さい。

例えば、25年分全て解き切るとするならば、東大の問題に慣れていない頃に、古い年の問題量が少ないものを解き、入試本番が近づくにつれて、最近の問題量と同じような問題を解くという事です。

もし14年分しか解けないのに、25ヶ年の1番古い問題から始めてしまうと、最近の問題が解けないという、非常にもったいない事をすることになります。

ですから、自分が何年分解けるのかをしっかりと計算して、計画を立てて、取り組んで下さい。

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分野別の対策

ここからは、各分野について対策を示します。

理論化学

東大の理論化学では、平衡が扱われる事が多いです。平衡が苦手な人は、今のうちに、問題集での復習をオススメします。

ただ、東大の化学の平衡は何が難しいかというと、

「考えないといけない式の数が多い」

という事です。センターレベルの平衡では、1つの式のみに注目したりして、平衡定数を求めたりしますが、東大化学では、2つや3つなどの式を同時に扱う事があります。

そのため、落ち着いて計算を処理する能力や、置く文字を考える能力が必要となってきます。

ただやみくもに色々な文字で置くのではなく、この量を文字で置けば全部の式で上手くいきそうだ、などといった事を冷静に判断する能力が必要となります。

こういった平衡問題などは、とても難しいので、飛ばして次の問題に行きたくなります。しかし、東大の問題では、その問題を利用して次の問題を解くことも多いので、問題を飛ばすとその先に解ける問題が全然ない、という事にもなりかねません。

高得点を取るためには、そういった問題を地道に解いていくしかないのです。

ただし、1つの大問に時間をかけすぎて、他の大問に支障が出るという事はやめましょう。例えば化学に75分かけるとしたら、それぞれの大問に25分ずつかけるために、大問1で25分経ったら、その先で解けそうであっても、他の大問に目を通すべきだと思います。

もしかしたら、時間がなくて解けなかった大問が、めちゃくちゃ簡単かもしれません。

無機化学

無機化学では、基本的な事が聞かれる事が多いです。

無機化学で複雑な問題を作るとすると、それは融合問題の方になるので、それについてはまた後で述べます。

例えば無機化学では、イオンの系統分析であったり、実験手順であったり、実験でその操作をする理由であったり、基本的な事をマスター出来ていれば、問題に答えられる事が多いと思います。

(だから無機化学のみの出題は少ないのかもしれません。)

ぜひ普段の勉強から、無機化学の基本的な内容はマスター出来るように意識しましょう。

有機化学

有機化学では、構造決定の問題や、見たことのない高分子化合物の問題がよく出ます。

構造決定の問題は、基本的な問題もありますし、難しい問題もあります。

しかし、難しい問題であっても、問題の条件をしっかりと把握していれば、答えは1つに決まるはずです。

東大に限らず、有機化学は経験が必要な分野だと思います。特に構造決定は、慣れるまではよくわからないし、慣れてからは簡単に思えて来ます。

構造決定は、とにかくたくさんの問題を解く事が重要だと思います。問題演習をしているうちに、パターンがわかるようになって来ます。

見たことのない高分子化合物の問題は、問題文に従いましょう。

東大は見たことのないような問題を出すのが大好きですが、その中には、知らないと解けない問題はありません。必ず問題を読めば解けるようになっています。

よく問題文の最初に、「○○の反応は、次のように進む」みたいな文章と、その反応式が書いてある事があるのですが、そのような条件は、問題を解くのに使わなければ書かないはずですから、問題を解くときに必要なはずです!

このように、東大ではヒントを与えてくれるので、見たことない問題だったとしても、基本的な知識とヒントを組み合わせれば解けるはずです。

これも練習は必要になりますから、過去問をやる事はオススメしておきます。

融合問題

融合問題は、主に無機化学と理論化学の融合です。無機化学を単体で出してしまうと、東大の問題としては思考力を問えないので、理論化学と絡ませて、見たことのないような問題として出題させる事が多いです。

多くの場合、見たことのない物質についての問題や、習っていない公式の導出などが出ます。

前者の例としては、A型ゼオライトの問題、後者の例としては、ミカエリスメンテン式の問題があります。

これらは、誘導なしで解くのはほぼ不可能なので、必ず問題文で誘導がついているはずです。

そのため、問題文はとても長くなりますが、それらの情報は全て読んでおかないといけません。

あとは誘導に乗って、落ち着いて問題を解いていきましょう。

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【化学】参考書の使い方・勉強法・評価・レベル【大学受験】

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使ってはいませんが、他にも東大化学対策の参考書には下記のようなものもあります。


まとめ

各分野のコメントで書いたのは、あくまでも参考で、それ以外の問題が出ないと言うわけではありません。

東大の問題では、初見の問題が多いです。それはおそらく、受験者の思考力を見たいからだと思います。

しかし、どんなに難しい問題でもヒントを与えるなどして、決して高校範囲を超えないように作られているのが東大の問題です。

基礎基本をマスターするのは当たり前で、その他に思考力も問われています。思考力を磨くためには、思考力を問う問題を解いて養うしかないわけですね。

そのためには、やはり過去問演習は必要になってくると思います。

また化学では、計算が大変なので、過去問演習は必ず時間をはかって行いましょう。

過去問を上手く使って、東大入試を突破出来るように頑張りましょう!

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