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【人気予備校講師が教える】英語長文読解の勉強法とおすすめ問題集

投稿日:2019年1月2日 更新日:

この記事の要点
1.正確な英文解釈こそ長文読解の前提条件。

2.読めるのに解けないなら、解答プロセスの精度を上げよう。

3.速読は不要、というより不可能。

4.正確な読解のみが解答スピードを上げる。

5.音読は効果的なのでぜひ!

みなさん、こんにちは。英語講師の三浦淳一です。

簡単に自己紹介をしますと、現在はN予備校・学びエイド・医学部受験専門予備校YMSなどにて講師を務めており、予備校講師歴は約20年。著書のうち代表作には『全レベル問題集 英語長文』『入門英語長文問題精講』(旺文社)などがあります。

StudyFor編集部より
三浦淳一先生のN予備校での授業映像です。

今回は、英語長文の学習法について...ですが、実は、「英文解釈の勉強法」の記事で、すでに大事なところはお話ししています。

長文とはいえ、1文1文の積み重ねにすぎませんから、英文解釈がしっかりできていれば、長文読解も基本的には大丈夫です。

そんなわけで、今回は、英文解釈がしっかりできていることを前提に、さらに長文を読み解く力を伸ばす方法についてお話ししましょう。

その他の学習方法・勉強法については↓をご覧ください。



なぜ長文が読めない?

多くの受験生が「長文を読めない」という悩みを抱えているようです。

ただ、私が見ている限り、その多くは「長文だから読めない」のではなく、「1文すら読めないから、当然長文も読めない」のです。

「英文解釈の勉強法」でもお話しした通り、1文ごとの理解が不正確だと、長文になればこの不正確さが積み重なって、さっぱり意味がわからなくなってしまいます。

もう1つ考えられる原因としては、語彙力不足でしょう。2~3行に1個知らない単語があったら、その英文を理解するのは相当困難です。

5~10行に1個ぐらいなら何とかなりますが、読んでいてたびたび知らない単語に出合うようなら、その英文は自分にレベルが合っていないと判断して、もっと易しい英文を読んで練習しましょう。

では、単語もわかるし、1文ごとの理解もできるのに、長文になるとダメという場合は?

考えられる原因としては、文字を追いかけているだけで内容が頭に入っていないという状況が考えられます。

この場合、受動的な読み方から能動的な読み方へシフトすることが必要ですね。

たとえば、Many people think that...と書いてあったらどう思いますか?

「ふーん、多くの人々はそう考えているんだ」ではダメなんです。

「多くの人々は...と考えている。私もそうだと思う」なんていう文章ありえないんです。世間の人と筆者が同じ考え方なら、わざわざ文章を書く必要はないのですから。

「そうか、筆者の考え方は違うんだろうな。この後、逆接のbutかhoweverが出てきて、自説を展開するはずだぞ」と思わなければなりません。

このように、先を予測しながら読むということは、非常に重要です。もちろん、予測は時々外れますが、外れればかえって印象に残るので、内容が頭に入ってくるのです。

能動的な読み方をするように心がけましょう。

読めるけど解けない?

「長文を読んで、内容は理解できているんですが、問題を解くと間違えてしまいます。どうすればいいでしょうか」

こんな相談も、何度も受けてきました。

そのたびに、私は心の中で「いや、理解できていないから間違えるんだよな」と思うのですが...

ただ、本当に理解しているのに問題を解けないケースもあります。それは、設問と本文との照合が雑なケースです。

ある選択肢の正誤を判断するときに、「そういえば、そんなことが書いてあったような気がするぞ。よし、この選択肢は〇だ」というのではダメなのです。

みなさんがその問題を解説する先生だったら、あるいは過去問集に解説を書く執筆者だったら、そんないい加減な判断はしませんよね。

「第X段落第Y文に~と書いてあるから、この選択肢は〇だ」と正確に根拠を示すはずです。

まさに、このようなプロセスが求められているわけです。

そういえば、私の経験で、こんなことがありました。

ある生徒が、センター試験の筆記の得点がどうしても8割前後から伸びない。

この生徒はとても優秀で、国公立の医学部を目指していて、実際、東京医科歯科大の医学部に現役合格したのです。

そんなに優秀なのに、彼にとっては簡単なはずのセンター試験で高得点が取れない。

間違えた問題も、あとから冷静に見直すと、すぐに気付くのです。

私は彼に、既に解いたセンター試験の過去問3年分、「解説を書いてきなさい」と指示し、彼はその通りにしました。

その後、彼の得点が9割を下回ることはなくなったのです。

設問と、本文中の該当箇所をしっかり見比べて正誤を判定するというプロセス(私は「照合」と呼んでいます)ができれば、それだけで正解率は上がります。

もちろん、正確に読む力があることが前提ですが。

速読は必要か?

近年の大学入試問題は、読解問題の英文がますます長くなってきています。

そして、試験時間内に問題を解き終わらない受験生は「もっと速く読まなくては」と悩みます。

「速読」は必要なのでしょうか?

答えはNoです。いや、もっと言えば、速読なんて不可能です。

では、実験してみましょう。

私たちの母国語である日本語で書かれた新聞や雑誌の記事を、しっかり理解できる読み方で、1ページあたり何分で読めるか計ってみてください。

次に、同じ量の記事を、その半分の時間で読んでみてください。

内容はちゃんと理解できましたか?

おそらく、理解度は半分どころか、1~2割程度になってしまったのではないでしょうか。

ちなみに、日本語という言語は漢字(=表意文字)と仮名(=表音文字)が混じっていて、漢字だけでもそれなりに意味が取れてしまうため、世界の言語の中でも最も速読しやすい言語であり、しかも、私たちにとっては読みなれた母国語です。

それでも、正確さを保ったまま、速度を上げることは不可能なのです。

まして、表音文字であるアルファベットだけで書かれた英語は、速読に最も適さない言語であると言えます。

もう、お分かりですね。英語の速読なんて、絶対に無理なのです。

また、速読なんてしなくても、大学入試問題の英語は、ちゃんと試験時間内に読み解くことができるのです。

どうすれば試験時間内に解き終わるのか?

では、具体的にどうすればよいのでしょうか。

逆説的ですが、「正確に読むこと」。これにつきます。

なぜ時間が足りなくなるのか。それは、読むのが遅いからではなく、不正確な読み方をしているからです。

内容理解があやふやだと、不安になってもう1回、2回と読み返してしまいます。さらに、問題を解く段階でも、そのあやふやさを鋭く突くような問われ方をするので、ここでも正解を選ぶのに迷ってしまいます。

もう、わかりましたね。時間が足りなくなる最大の原因は、読みが不正確であること、なのです。

ちなみに、不正確ゆえに時間が足りなくなる受験生の9割は語彙力不足、6割は文構造がとれない(つまり「英文解釈」ができていない)ことが原因です。

計算すればおわかりのように、重複する5割は両方の原因を抱えています。

正確に読んでも時間が足りなくなる?

語彙力もついたし、1文を正確に読むこともできるようになった。

でも、正確に読んでいたら、やっぱり時間が足りない。時間無制限なら全問正解できるのに...

そんな相談を受けると、私はとてもうれしくなります。なぜなら、このような受験生は、あと一歩で合格が確実になるからです。

この段階まで達したら、あとは練習あるのみ。

練習量をこなすことで、正確さを保ったまま、徐々にスピードが上がっていきます。

逆に言うと、これ以外の方法はないのです。

1文を正確に読めないのに、なぜか全体が理解できてしまう。そんな不思議なことは絶対に起こりません。

いい加減な読み方しかできず、入試直前期になって伸び悩み、何か特別な方法があるのではないかと思い始めると、怪しげなテクニックを謳う参考書や予備校の講座に引き付けられ、さらに状況は悪化してしまいます。

この記事を読んでいるみなさんが、正統派の学習をして、確実に志望校に合格することを願ってやみません。

音読ってやった方がいい?

音読を勧める英語の先生は多いですね。

私もよく勧めます。といっても、一切音読をしなくても優秀な生徒もいるので、必須とまでは思いませんが。

音読の効果として、英文を左から右に一定の速度で読む習慣がつく、というのが一番大きいですね。

黙読だと、止まったり戻ったりできてしまうけれど、音読では戻れませんから。

ただ、学習する英文教材に音声がついていれば、それを耳で聞くことでも同様またはそれ以上の効果を期待できます。

もっともよいのは、ネイティブスピーカーの音声を聞きながら、それと(ほぼ)同時に音読をすること。

正しい発音、アクセント、イントネーションも身に付きますし、スムーズに英文を理解できるようになります(もちろん、意味を考えずに音読していたらダメですよ。音声と同時に意味も考えながら読むのです)。

おすすめの参考書・問題集

ここまで読んでくれた皆さんなら、どのような教材を使えばよいのか、すでにおわかりでしょう。

1文1文を正確に読むことの積み重ねで、長い英文も正確に理解するよう導く本を紹介します。

1.『入門英語長文問題精講』(旺文社)

私の著作です。まさに、上記のコンセプトにしたがって書いた本です。なお、2019年に全面改訂版が出ます。

2.『大学入試 全レベル問題集 英語長文』(旺文社)

1と同じコンセプトですが、こちらは単語テストや音声など、徹底した復習ができます。全部で6レベルから構成されています。

3.『中久喜匠太郎の生授業! 英語長文ベーシック 』(KADOKAWA)

やさしめの長文を使いながら、文法的に正確に英文を読むことを丁寧に解説した本。

4.『登木健司 難関大英語長文講義の実況中継』(語学春秋社)

英文解釈は万全になったので、長文を読むときの思考法を身につけたい、というハイレベルな受験生におすすめです。

5.『体系英語長文』(教学社)

他の本には書かれていない、独自の視点が多く、基礎ができている受験生にとっては新たな発見があるでしょう。これも英文を徹底して精読する力をつける本です。

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